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今日は1/87の動く自動車のお話しです |
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「わだいのクルマ」で話題にした1/87の自動車は多くの方々の心をつかみ,複数のメールや電話をいただきました. いつもは車両の手配の可否などの問い合せですが,鉄道(と最近は大工仕事)以外のことは珍しいことです. そこで話題にしたオーロラの動くHO自動車について触れてみます. |
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1960年代のアメリカの小学生たちは,算数や国語の勉強はしない代わりに社会勉強には盛んにでかけました. 以前も触れましたが,生徒の父母の職場訪問で子供のうちからいろいろな職業があることを学んだり,博物館などにスクールバスででかけます. ですから登下校の時間帯でなくてもスクールバスを街でよく見かけるのです. またオモチャも教材の役割を担い,オーロラの自動車は代表格です. 1/87の自動車のブラシは米粒程です. だからすぐにすり減ってしまい,交換します. 交換するにはメカニズムをすべて外す必要があります. ギヤーに注油したり集電靴が給電レールにうまく接するように調整もひつようで,これの良し悪しで仲間との勝敗が決まります. だから子供たちは勝つために頭を使います. 自然にメカニズムのセンスが身に付きますね. さらに教材の香がするオモチャがあります. ACギルバートのエレクターですが,こちらは直流モーターと交流モーターを使う組み立て玩具で,直流モーターは抵抗で速度調整し,交流モーターはギヤーボックスと一体で,速度調整にはギヤーの変則操作が必要です. 交流モーターと直流モーターの性格の違いがわかり,最適なモーターをチョイスするのです. 例えば自動車なら直流,動く広告看板なら交流という感じで. 繰り返しますが,小学生ですよ. このような塩梅ですから日本の方々にはいい加減に見えるアサーンの模型も社会が普通に受け入れるし,昨今のハイレベルなモデルのパーツの落とし物も最後の組み立て程度の受けとめで,クレームに発展することは稀です. ですから日本で発生するクレームをぶつけてもウワの空で,たまに顔を合わせてお灸をすえる必要があるのです. 品質の捕らえ方やビジネス形態がまったく違う国の商品を扱うのですから,四六時中忙しいです. 余談ですが,お小遣いは日本のような定額ではなく,ご褒美や家事手伝いで支給されるのが普通です. 労働代価の概念や,欲しいものを買うための貯金,すなわち金融のはじっこが身に付くのです. 私もカメラが欲しくて,盛んに手伝いをしました. 世の中が判ってきたら中学生,そこで算数や国語の勉強が本格的に始まるのです. 本当はオーロラの自動車の説明で,ダイレクトにE-Bayページを案内しようと思ったのですが,開いてみたらシャーシーやブラシなどの出品が多く,下準備が必要かと思って少し語らせていただきました. |
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