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越後交通 |
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前回内燃車の部品流用を話題にしましたが,類例が昔の日本の鉄道車両でありました. 電化や他社から購入した車両を気動車から電車に改造するに際し,台車にモーターを組み込んだ本格的なものがある一方,小鉄道を中心に内燃機関を外したスペースに電気モーターを取り付ける平易な手法もありました(写真 : 越後交通の例).
鉄道車両より軽量な自動車では内燃機関関連パーツの重量が相対的に大きく,とくに100kg前後の重量がフロントに格納されるとなると,3/14に述べた回頭性の悪化が顕著となり,EVならではの軽快さがスポイルされます. 軽快さとは,ハンドラングの軽快感のみならず,事故の回避にもつながる重要なことです. これは後日述べることにします. 2023年に東京モビリティショー(モーターショー)に展示されていた当時のEVをレポートしましたが,会場で複数の欧州メーカーから内燃機関の駆動システムを流用していることを聞かされました. 開発コストの圧縮,これまで培った信頼できるメカニズムを使った等々理由は様々ですが,この方法だと変速の必要が無いEVには普通に使用する上で不要なものが100km単位で搭載され,本来省くことが出来る荷重を常に背負って走ることになります. EV化に関しドイツを中心としたEU諸国は,当初2035年までにエンジン車全廃を掲げていました. しかし急にトーンダウンしたのは,内政的な事情から補助金を打ち切った(ドイツ)ほかに,テスラ,日産や中国BYDのようなシンプルなメカニズムのEVに太刀打ちできず,時期尚早と考えたのかも知れません. |
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